ここまでの説明で、真理には実体に即した真理(此縁性縁起)と実体を空じた真理(相依性縁起)とがあることはご理解頂けたかと思います。

 実体に即した真理(此縁性縁起=析空)
 実体を空じた真理(相依性縁起=体空)

お釈迦さまは未だ実体思想の渦中にある当時の「声聞の弟子」達に、実体に即して真理を解き明かします。(意識層で言えば第六意識
yuisiki
『般若経典』で実体を空じた世界を説かれたお釈迦さまは、禅定で空観に入った縁覚(龍樹や世親)に実体を空じた真理を説かれます。(意識層で言えば深層意識

仏が覚った究極の真理と申しますのは、言葉の概念を抜け出ていますので言葉で伝える事は不可能です。色界禅定で空観(四禅天)に入った縁覚は、末那識に潜む〝自我〟を退治し更に無色界禅定で自他の分別が生じない菩薩の境地へと向かいます。そこが第八阿頼耶識という意識層です。(無色界

ここでの意識は自他の分別が生じないので意識は共有されます

人間の意識は究極のところでは繋がっているという事です。

阿頼耶識に入ると意識は共有されますので言葉では伝わらない究極の覚りも、意識の共有によって伝授されます

唯識で説かれる末那識・阿頼耶識については参考動画の方で解り易い動画解説をいくつか紹介しておりますので、そちらで詳しく学ばれてみては如何でしょう。

参考動画
https://butudou.blog.jp/archives/17517402.html

続く